従業員の処遇を決定する人事制度は、それぞれの役割に応じて報酬が変わり、社員が行なった業務内容によって評価がされるなど、社員の処遇に直結します。今回は人事制度の要素となる報酬制度、等級制度、評価制度についてご紹介していきます。
人事制度はなんのためにある?
人事制度は、会社の環境を整え、従業員の能力向上、そして経営戦略の実行力を上げるためにも必要になっていきます。人事制度を整えることにより、職場の労働環境も良くなり、従業員が会社に貢献したいという気持ちも出てきます。また、人事制度があることによって、従業員は自分がどういった状態なのかを把握することが可能です。自分の実力をもっと発揮したい、報酬をもっと取りたいといった目標を持つ事にもつながります。
報酬制度はどんな人事制度?
報酬制度とは、従業員の等級や評価によって給料が変動する制度です。基本給以外にも、その従業員が頑張った分にあわせて、さらに賞与を与えたり、等級が上がれば昇給をしたりといった具合です。古い企業であれば年功序列制度というものも存在していましたが、近年では実力のある社員や努力をした社員、意欲のある社員にしっかりと報酬が払われる制度に見直されて行っています。
等級制度とはどんな人事制度?
等級制度とは、従業員を能力や役割によって序列化する制度です。会社組織を形成する際にも重要な制度となっており、人事制度の骨格とも呼ばれています。等級の基準は企業の業務内容などによっても変わってきますが、この等級があることにより、誰が責任をもち誰が権限をもつのかといった部分を決めることができます。
評価制度とはどんな人事制度?
従業員の能力や役割、実際の成果などから評価する制度です。一定期間をかけて従業員が評価されることにより、その結果等級を上げる、報酬を上げるということを決める手掛かりになります。従業員も何が評価されているのか可視化されていると、目標をもって業務にあたることが可能です。
人事制度の要素を満たせば、社員の定着や成長につながる!
報酬制度、等級制度、評価制度を満たした人事制度は、従業員にとっても働きやすい環境です。人事制度はただ従業員を評価して雇用主が管理するだけではなく、雇用される側にとっても仕事のしやすい環境を作るために必要なものなのです。